学習のポイントと感想

「シルバーバーチ読書会」

2018.11.10 / 11 

学習内容――スピリチュアリズムの思想体系2「摂理観」(3)

今回は「摂理観」の3回目、「永遠の霊的成長の法則」についての学習をしました。私たち人間にとって最も重要な「霊的成長」に関する実践内容に直結する学習です。霊的真理を学ぶ人なら、誰もが普段から知ってはいる内容ですが、ここまで深く掘り下げての学ぶのは初めてだと思います。参加した皆さんは、摂理を通していかに神が私たちを愛してくださっているかを実感したと思います。

●人間の霊的成長に関するさまざまな摂理(法則)

①永遠の霊的成長の法則
②霊優位(霊主肉従)の法則 
③利他性の法則
④自由意志の法則
⑤因果(カルマ)の法則 
⑥償いの法則(カルマ清算の法則)
⑦自己責任の法則
⑧代価の法則(自己犠牲の法則)
⑨両極性(対照)の法則

  • 人間にとって最も重要な霊的成長は、さまざまな神の摂理の支配のもとでなされる
  • 「永遠の霊的成長」という大枠となる重要な摂理の内側に、霊的成長に関係したさまざまな摂理が存在するそれらが絶妙に関わり合いを持つ中で、最終的に霊的成長という大目的が達成されるようになっている。
①永遠の霊的成長の法則
  • 大霊の分霊として個別性を与えられた人間は、永遠に進化向上して大霊に接近していくように定められている
  • 人間の霊的成長に関する大枠となる、もっとも重要で総括的な法則
  • もっとも大きい基本的な摂理で、内側に多くの別の摂理を含む
    「永遠の霊的進化の法則」に反すると、霊的成長プロセスの停滞し、摂理に反した分だけ苦しみを味わう。その苦しみを味わうことで霊的成長の足かせが外され、霊的成長のプロセスがリセットされる。そして、再び霊的成長の道を歩むことができる

*人間にとっての最大の宿命は「永遠の霊的成長」です。どんな人間であっても必ず霊的成長するように宿命づけられています。そのため、どれだけ摂理違反をして霊的成長が停滞しても、カルマ(摂理違反)の苦しみを通して霊的成長の道がリセットされ、再び霊的成長するようになっています。それは、神が我が子である人間のすべてが幸せになってほしいとの願いの表れといえるでしょう。

②霊優位(霊主肉従)の法則
  • 霊的成長を達成するための条件①――霊優位の努力
    肉体(物質的身体)を持った地上人の場合、霊が物質の壁の中に閉じ込められたままでは霊的成長を達成することはできない→霊優位の努力が不可欠
③利他性(利他愛)の法則
  • 霊的成長を達成するための条件②――利他的行為の実践
  • 神は人間が利他愛の実践を通じて、霊的成長するように造られた
  • 利他性は宇宙を支配する摂理でもあり、宇宙の万物の存在形式になっている
    神の造られたすべての被造物・被造世界は、利他的相互関係の中でお互いが共存するように造られている
  • 地上人の場合、“利他愛の実践”には“霊優位の実践”が先行条件となる
    霊優位の状態でない限り、“利他愛の実践”はできない
    「霊優位の法則」と「利他愛の法則」は連動関係にあり、その結果、霊的成長が達成される
④自由意志の法則
  • 神は人間が自らの判断と意志に基づいて、霊的成長を達成するように造られた
  • 神は人間に、自由意志を与え、法則を無視したり反逆して、霊的成長を妨げたり停滞させる可能性も与えた(人間は、霊的成長のための道を選択することも、反対に霊的成長に反する道を選択することもできる)
  • 人間に与えられた自由――制限つきの自由、無制限の自由ではない
⑤因果(カルマ)の法則
  • 正しい原因からはよい結果が、悪い原因からは悪い結果が生じる
     摂理に一致した行為・生き方=正しい原因(プラスのカルマ)
     →良い結果(霊的成長・幸福・喜び)
     摂理に反した行為・生き方=悪い原因(マイナスのカルマ)
     →悪い結果(霊的成長の阻害・不幸・苦しみ)

*「因果の法則」は、地上世界だけでなく、死後霊界でも適用され、地上と霊界をまたいでも適用されます。地上でつくった罪(摂理違反)の結果が、必ずしも地上人生中に現れるとは限りません。死後霊界で現れたり、再生人生で罪の償いをしなければならないということも起きてきます。地上人生の間、好き勝手なことをして生きてきて、何の苦労もしないまま他界してしまう人を見ると、「やっぱり人生は不公平だ、神なんているものか」と思う人がいるかもしれません。しかし、それは地上人生だけを見ているからです。地上人生の間に結果が出なくても、霊界に行って、あるいは再生人生において、必ず作った罪(摂理違反)の償いはしなくてはならないようになっています。悪い原因をつくってその結果から逃れられる人間は一人もいません。反対に、地上人生で人知れず利他的行為を積み重ねてきても、何一つ報われなかったように見える人でも、霊界に行った時には素晴らしいご褒美が待っているということです。神の摂理による天秤には一分の狂いもありません。

⑥償いの法則(カルマ清算の法則)
  • 摂理に反した行為や生き方 → 苦しみ・不幸などの悪い結果(「因果の法則」)
    「苦しみ」=罪(摂理違反)の償い・罪の清算プロセスになっている
  • 摂理違反に相当する苦しみの体験を通して、罪(摂理違反)が償われ、霊的成長の足かせが取り除かれ、霊的成長の歩みがリセットされる
⑦自己責任の法則
  • 因果の法則に基づく悪い結果は、すべて本人が引き起こした結果であるから、自分自身の責任において償いをしなければならない
⑧代価の法則(自己犠牲の法則)
  • 人間の霊的成長は利他愛の実践を通してなされるが、その際、大きな自己犠牲を払えば払うほどいっそう霊的成長が促される
  • 「代価の法則」――利他愛の程度を決める基準となる法則
     自己犠牲が大きければ大きいほど、利他愛が深いということ
⑨両極性の法則(相対性の法則・対照性の法則・光と陰の法則)
  • 地上世界では人間は、両極(対照)的な体験を通して、霊的成長のプロセスを歩むようになっている
  • 両極の体験→
     霊的覚醒がもたらされる
     真理の理解が深められる
     霊的成長が促される
  • 霊界にはない、地上世界ならではの霊的成長のプロセス

*本来の霊的成長は「利他性の法則」によってなされていくものですが、地上人生では摂理に反して苦しみを味わう中で霊的覚醒をして、霊的成長が促されるという体験も大切です。苦しみの体験があるからこそ、光の体験(本来の利他愛の実践による成長)の大切さや霊的真理のすばらしさがよく分かるのです。こうした光と陰の両極の体験をしながら霊的成長をしていくのが地上人の歩みなのです。

参加者の感想

今月は人間の霊的成長に関する摂理について詳しく学ばせていただきました。神観・摂理観と学習してきて、一番強く感じたことは、神の愛の大きさでした。私たちが地上にあって神の正しい姿を学ぶ中で、神がどれほど深い想いで私たち一人一人を愛し、霊的成長をしてご自分の元へ“自分の意志”で近づいてきてほしいと願ってくださっているかを感じることができ、大きな感動を与えていただきました。霊的成長の歩みの道から外れようと思っても必ず元の道へ戻ることができ、全ての摂理に神の愛の配慮が行き渡っていることを理解できました。そして、魂の奥底からの感謝とその愛に報いたい、与えられた愛に応えたいという想いが湧き上がってきました。この正しい知識を人々に正しく伝えていけるよう、自分も実践の努力重ね、より一層霊的成長をして道具として働いていきたいと改めて願いました。今日も深い学びのひとときをありがとうございました。(40代女性)

因果応報という言葉を多くの人は罰としか受け止めていないと思います。しかし実は悪い原因から生まれた悪い結果としての苦しみは罰ではないという事実を知ることができました。苦しみ自体が償いとなり、苦難が成長をもたらしています。私たち人間が神を信じず、神の摂理に反した生き方を選んだとしても、神から離れることは決してないということがよく分かりました。摂理に反した道を選んだとしても、摂理により苦しみ・苦難を体験することになります。そしてその苦しみ・苦難を体験することで霊的成長の道に戻ることになっています。苦しみ・苦難の意義は霊的成長にあるということがよく分かりました。また、神は私たち人間に自由意志を与え、自らが自らの意志で成長していくように創られたということ自体が、神の大きな愛だということも分かりました。どんな時も神の愛に包まれていることを実感できた時間でした。(50代女性)

本日は摂理観の中でも永遠の霊的進化(成長)の法則という一番の大枠と、その内容について学ぶことができました。霊的成長の実践内容でもある霊主肉従の努力と利他愛の実践が法則(摂理)であるということは実践内容の中でも一番大切な内容であることを再確認することができました。それを自分の意志で選んでいくことを神(大霊)から許されていることに、大きな神(大霊)の愛を感じますが、私にとっては難しく、これからも霊的真理を学習し、体験していかなくてはならないと感じました。苦しみの体験さえも神(大霊)の配慮が配られており、素晴らしい摂理だと、神(大霊)ならではだと、改めて感じるとともに、少しずつでもその神性を自分でも発揮していかなければならないと(霊界の道具として)胆に銘じました。(40代女性)

本日は思想体系2摂理観(3)人間の霊的成長に関するさまざまな摂理について学びました。「永遠の霊的成長」という大枠となる摂理の内側に霊的成長に関するさまざまな摂理が存在し、それらが絶妙に関わり合いを持つ中で最終的に霊的成長という大目的が達成されるようになっているというのは、本当にすごい摂理だと感動してしまいました。どんなに悪いことをしても、苦しみの体験を通して罪が償われ、霊的成長の足かせが取り除かれ、霊的成長の歩みがリセットされる、償いの法則があるというところが特に神の愛を感じることができました。この素晴らしい摂理をできるだけ多くの人に伝えていきたいと強く思いました。今日の内容をしっかりと復習して正確に伝えられるように努力していきたいと思います。今日もありがとうございました。(50代男性)

人間の霊的成長に関するさまざまな摂理(法則)について学びました。全ての人間が摂理に合わせて生きていく世界――それは実に美しい世界、素晴らしい世界です。今の地上世界は、さまざまな悲劇が繰り返されて、悲惨な状況にありますが、霊的真理が普及していくにしたがって、霊界と同じように美しい世界、素晴らしい世界に変わっていくことができるのだと思いました。霊界の道具としての役割を果たせるように、日々霊的真理の実践に努力していこうと思います。(50代男性)

私たち人間は、永遠の霊的成長のために今地上人生を歩んでいるということが、神観の摂理の内容を通して理解できました。さまざまな摂理・法則の中で、今こうして生かされていることの不思議さを感じております。誰よりも先駆けて霊的真理にも出会え、天の摂理の中で歩めることに感謝し、霊主肉従と利他愛の努力を重ねていきたく思います。少しでも多くの人たちが霊的真理を学び、霊的人生を歩むことができるよう縁ある人たちに伝えていきたいと思います。(60代女性)

今日は神の摂理観を学びました。霊主肉従や利他性の重要性が語られました。またそうすることによって霊的成長が霊的無知な状態よりも飛躍的にできることを知りました。霊的摂理に一致した行為(実践)をするためには、まずは本当の自分が霊魂であることを知ることが最も大切で最優先なことだと思います。でないと霊優位や霊的知識の学びができないからです。ところが「本当の自分」に気づくためには、その時期が来ていなければ不可能ともいわれています。したがって我々のできることは、一人でも多くの時期の来た人(試練や困難・苦しみ・病の中にある人)に霊界の道具として霊的知識を伝えることが、私たちに託された重大な使命、霊界の信頼にこたえることになると思います。(60代男性)

今日も基本的で重要なことを再確認しました。特に⑥の償いの法則、カルマ清算の法則は、一人一人の個人にとって深刻な問題です。死んだ家内は幼い二人の子を残して去っていきましたが、その当時の彼女の苦しみは無駄にはなっていないでしょう。今は霊界で穏やかに人生を振り返り、反省もし、その結果進歩したに違いありません。私もこのような人生、予め予定されていたのだと思います。シルバーバーチも第1巻の書で、そのように述べていました。苦難を通して人は初めて成長進化できるということをスピリチュアリズムの学習を通して実感します。(60代男性)

霊主肉従で生きていこうと心に誓っているつもりですが、いつの間にか肉主霊従に戻ってしまいます。霊優位の法則が利他性の法則の先行条件であることを知り、私がまだまだ完全に利他的に生きられていない理由が分かりました。人生で苦しみを与えられた時、自分が摂理に反した行為をしていたと気づかされることが今までに何度もありました。この苦しみが償いとなり、霊的成長の道を再び歩めるのはありがたいことですが、摂理に一致した行為をもっと沢山行なって霊的成長をしていきたいです。(50代女性)

今日の中で一番感じたことは、神がいかに人間を神の分霊として特別に永遠の個別性を持つように創造されたかということです。またその中に神の“愛”を感じることができました。それはどんなに遠回りしても、摂理違反をしても、必ず霊的成長するようにできているという点においても感じることができました。そして人間は放っておけば肉主霊従にすぐ戻り、意識し努力しなければ霊主肉従になれない……とは本当に実感し、努力し続けなければならない厳しい道だとも感じました。(50代女性)

今日は神観と摂理観のおさらいとともに新たに永遠の霊的成長の法則をはじめとした8つの私たち人間の霊的進化に関わる法則を学びました。一つ一つの法則が人知を超えた完璧性を持ち、それらが見事なハーモニーを奏でていることに改めて感嘆させられます。そして自由意志の用い方と努力次第で、私たち自身もその調和の中に置かれるチャンスが与えられていることに、心から憧れと決意を感じています。一歩一歩着実に霊的成長の道を踏みしめてまいりたいと思います。ありがとうございました。(50代女性)

今日は神と人間の関係に関しての真理につき教わり、何故宗教における祈願が叶わないことが多いのかが理解できました。一般に宗教では摂理に関しては語られず、神と人間の関係は直接的で、神に祈れば願いが叶うと説かれてきましたが、本日は人間と神の間には「摂理」なる法則のような存在が無人格に自動的に働くことが示されました。したがって私たちは、摂理に関してよく勉強をして、摂理に一致した生き方をしないといけないことが理解できました。また霊主肉従・利他的行為を通して霊的成長を達成するのが王道ではありますが、「苦しみ」を甘受、経験することによってもカルマを清算し、霊的成長を達成できることを知り、大いに励まされました。初めての参加でしたが、本日はどうもありがとうございました。(60代男性)

今日はスピリチュアリズムの摂理観の学びをさせていただきました。全ての人間は霊的成長するためにこの世に生まれてきたのであり、霊優位の法則と利他性の法則を通して自らの意志で苦労し意識して努力して、霊的成長にとっての基礎的な土台ができるということを知りました。今までそのように意識したことはありませんでしたが、今後の生き方をしっかりと進んでいく必要性を強く感じました。ありがとうございました。(40代女性)


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