学習のポイントと感想

シルバーバーチ読書会

2018.3.10/11

学習内容――
  前世ブームのウソ、類魂の補足説明、潮文社10巻7章・8章の解説、潮文社4巻3章の構成について

今回は、再生観の最終回でした。この世における再生の問題として「前世ブームのウソ」を取り上げました。また後半では、図を用いて類魂の補足説明をしました。そのうえで、潮文社の『シルバーバーチの霊訓』10巻と4巻の再生に関するところの解説をしました。

●前世ブームのウソ

前世ブームのウソでは「オーラの泉」の一覧表を見ながら、霊能者のリーディングのいい加減さを見ていきました。改めて見てみると江原啓之のウソがよくわかり、思わず笑ってしまいました。
世の中の霊能者リーディングの多くが、江原啓之のンケースと似たり寄ったりであることは想像に難くありません。自分や身内の者が思わぬ不幸に見舞われ、なかなかその状態から抜け出せないと、藁をもすがる思いで霊能者のところへ足を運ぶ人が大勢います。自分では解決できないけれど、霊能力という普通の人にはない特殊な能力を持つこの人なら、原因がわかるかもしれない、解決してくれるかもしれないと期待するのです。また、今の自分はさえなくても、前世の自分は素晴らしい人間だったかもしれない、だから前世を知りたいという人も沢山います。
こうした霊的に無知な人々の不安を煽ったり好奇心に付け込んで、高いお金を要求するニセ霊能者が地上世界にはたくさんいるのです。宗教の中にも同じようなことをしている新興宗教が数多く存在します。私たちは、そのような霊能者が語る内容が真実ではないことを知っています。そして、前世を知る必要がないことも知っています。一番大切なのは「今を正しく生きること」につきます。こうした事実を周りの人々に伝えていくのが、先に霊的真理を知った私たちの役割です。

ここでぜひ指摘しておきたいのは、地上の人間は再生というものを、今の自分にない一種の栄光に憧れる気持ちから信じている場合が多いということです。人間界でいうところの 〝劣等感〟(コンプレックス)です。現在の自分の身の上がいくら惨めでも、かつて前世では高貴な身の上だったのだと信じることによって慰めを得ようとするのです。
しかし再生とはそういうものではありません。(前世では〇〇という人物だったと言うのはナンセンスです。と別のところで述べている──訳者)。 自然の摂理によってきちんと公正が行きわたっております。必ずしも地上生活中にそうなるとは限りませんが。その場合は霊界において清算されます。

『シルバーバーチの霊訓』(10)P125/1~6

●再生観が難しかった原因

再生観は、霊的真理の中でも最も難しい内容です。これまで霊訓を真剣に読めば読むほど混乱し、分からなくなっていたという人が多かったのではないでしょうか。そして、分からないのは自分に理解する力がないためだとあきらめていたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。確かに再生観は非常に難しい真理です。特にシルバーバーチが明らかにしてくれた内容は、霊界の霊でさえ知らない者の多い、霊界の奥義とも言うような複雑で難解なものでした。「だからわからなくて当然だ」という人もいらっしゃるでしょう。しかし、シルバーバーチが長い期間をかけて繰り返し語り続けてきてくれた内容です。例えるものがないと嘆きながらも苦労して語ってくれた内容です。できる限り正しく正確に知らなくてはなりません。
シルバーバーチが説いた再生観が難しかった理由はいくつか考えられます。

まず「類魂」は、地上人の概念にはないものです。自分たちの世界にないものを理解するというのは、困難を極めます。語るシルバーバーチも四苦八苦ですが、受け取る地上人も四苦八苦です。
また、潮文社の霊訓は、編者が自分の好きなテーマを選んで、交霊会の記録の中から選び出しまとめています。つまり同じ章の中の文であっても、語られた時期はバラバラであるということがしばしばあるのです。ですから一貫性のない文章になっていて分かりにくいということがあります。そして交霊会の質問者自体が霊的真理をよく分かっていない中で、的外れな質問をしていることが往々にしてあります。それにこたえるシルバーバーチもずいぶん苦労していたようです。
さらに、日本語に翻訳する時も、原文通りになっていないということもあります。重要な部分がカットされていたり、訳者の個人的な見解が述べられているところもあります。
こうした様々な要因が絡んで、ただでさえ難しいものがさらに難解なものになってしまっていたのです。

シルバーバーチが地上に霊訓をおろし始めて、もうすぐ1世紀が経とうとしています。そして日本語に翻訳されて30年以上が経ちました。これだけの時を経て、ようやくシルバーバーチが本当に伝えたかった内容が徐々にわかるようになってきました。初期の頃に十分な理解ができず、検証も十分になされなかったのは仕方のないことです。しかし、過去の積み上げがあって、今ようやく、シルバーバーチが本当に伝えたかった真実が明らかになってきたのです。このような時代に生まれ、霊的真理を手にできた私たちは本当に幸いです。

参加者の感想

今回は、再生についての理解をさらに深める内容で、これまでわからずにいたことをはっきりと理解することができました。これまで再生についてはわからなくても霊的成長に直接関係ないところだから、いつかわかるまでとりあえず置いておこうと思っていました。今回の再生についての多くの正しい知識を教えていただけたことに、心から感謝しました。私たちがシルバーバーチの言葉を直接理解することはとても難しく、霊界という言語を超越した世界のことを英語にして地上に届けられたものを、さらに日本語に翻訳した内容ですから、ただでさえ難しいものがもっと難しくなっているのだと感じました。そうしたものをこれほどに詳細に、体系的にまとめ上げてくださった普及会の皆さんの大きな使命とこれまでの犠牲的な利他愛に本当に感謝しました。先輩方の後に続いて私たちができることを最大限努力し、より正しく理解し、霊的同胞のために地上の道具として使っていただきたいと、また新たな決意をすることができました。今月も素晴らしい学習会でした。(30代女性)

目からウロコの迫力ある講義をありがとうございました。本を読んでいただけでは到底理解できなかったインディビジュアリティー、再生について学び、理解が深まったとともに、シルバーバーチがここまで深く教えてくださっていたことに感動しました。シルバーバーチが60年もかけて地上人に伝えていきたかったことを、理解している私たちが引き継いで、さらに伝えていくことの使命感を感じました。これまでシルバーバーチを伝えようとした、伝えてきた人々に感謝するとともに、決意を新たにしました。(40代女性)

潮文社の霊訓の中で「再生」の箇所を読んでいると、シルバーバーチが答えている内容と訳注とでは矛盾したり、まったく別のことが書いてあったりして、本当に混乱しました。シルバーバーチの教えの方をもとに図にして理解しようと思い、訳注も参考にしながら要点を書きこんでいこうとしましたが、おかしくなって途中でやめました。読書会のテーマ「再生」の予習として読みなおしたのですが、変に理解するのはやめて、読書会での講義をまっさらの頭で聞くことにしようと思い、ノートを閉じました。大きなインディビジュアリティーとダイヤモンドと類魂は同じものとして、シルバーバーチが表現を変えて説明してくださっていることは分かるのに、文章を読むとそれが別々のように書いてあって、「別なのかな?」と思ったりしたことが、訳の仕方ゆえと分かり、すっきりしました。このような再生のシステム、難解なテーマを、体系的にわかりやすく教えていただけて、感謝しています。また、地上人の中では、再生を理解し受け入れることができる人は少ないとのことですが、この再生の目的と意味を知ると、霊として地上の生き方が大きく変わってくるのにもったいないなと思います。この真理を少しでも伝えていけたらと思っています。(50代女性)

前の「再生観」の学びには参加できませんでしたが、それをまとめた勉強に加えて、類魂についての補足を図に表して学べました。私なりに再生を霊訓で読み、理解していたことを地上人サイドからと霊界サイドから図にしていただけて、はっきり理解する助けになりました。『教え』(上)の同心円ということも説明していただけて良かったです。今、トニー・オーツセン編集のシルバーバーチの霊訓が読めること、高級霊の祈りを残していただけたこと、英語の原書と照らし合わせて間違った箇所をきちんと明快に示してくださったこと、ありがたいです。今、思想体系として残そうと努力されていることを知りました。思想体系として整ったものが後々まで残されていくことも分かりました。「霊的真理」を出版していただき、自分でも字で読み、学べるありがたさに感謝します。(60代女性)

シルバーバーチに関する本を一人で読んでいては、なかなか理解できない内容を用語の整理や訳文、注の間違いなどを教えていただくことにより、再生に関することが理解しやすくなったと思います。再生に関することを正しく理解することは、霊に関すること、霊界に関すること、因果のことや大霊の摂理に関することなど、霊に関するあらゆることを、つながりをもって理解することに大いに役立つと感じました。(40代男性)

シルバーバーチの霊訓を何度も何度も読み返し、少しずつ少しずつ理解を深めようと努力を重ねても限界があったところを読書会という学習の場を与えていただき、納得しながら理解を深められ、本当に感謝の思いでいっぱいです。いくら学んでも学んでも常に自問自答、自己葛藤の毎日です。どのような地上生活であったとしても、私にとって最善の道を与えてくださっていることは確かです。全幅の信頼をもって歩んでいきたいと思います。今日の学習も大変良く理解できました。(50代女性)

再生観の最後の内容でインディビジュアリティーとパーソナリティとの違いが少しずつ理解できるようになりました。シルバーバーチの霊訓を再び最初から真剣に学ばせていただきたいと思います。そして自信を持って縁ある人たちにお伝えできるようになりたいと思います。地上に生まれ、シルバーバーチの霊訓に出会えたことを守護霊に感謝します。(60代女性)

シルバーバーチが届けてくれた再生についての内容が、本を読んでいるだけでは理解が困難であったところを、原文に忠実な内容を教えていただきました。図も見ながら大変わかりやすく、説明していただきました。こうした理解の仕方をさせていただいていることに大変感謝いたしました。こうした霊界の知識を整理し、体系づけてくださった普及会の皆様の使命感を身近に感じることができました。霊界の高級霊の皆様が長い年月、苦労しておろしてくれた霊的真理という永遠の宝を、地上人に届けていき、根付かせ、常識そのものとするためには、霊的真理の思想体系が大変重要であり、私たちが今手にしているものがいかに素晴らしいものであるかをあらためて強く感じました。真理の理解と、その真理を手にしているものにふさわしい人となれますよう、みずからを厳しく律していき、実践レベルのスピリチュアリズムが広がっていくように努めていきたいと思います。(30代女性)

シルバーバーチの本を素晴らしいと思える人はわずかです。素晴らしいと感動しても次のステップの正しい理解にまで及ばないことの理由の一つを学びました。本に書かれていることを間違いないと思い込み、理解できない文章を疑うことはありませんでした。地上で真理を知った者の責任として手にした知識を他の人に手渡すことは分かっていましたが、シルバーバーチの言葉をもっと多くの人受け止めやすいように修正していく、見直していく、構成しなおしていくことの重要性を知りました。まだまだしなければいけないことがあることを実感しました。今の自分ができる仕事が与えていただけるよう、頑張らないと思いました。(50代女性)

類魂について、長い間理解できなかったインディビジュアリティーについて、とても詳細な説明をしていただきました。そしていくら読んでも分からなかった霊訓の一つ一つの文章についての説明もあり、よくわかりました。普及会の方々のご努力に頭の下がる思いでいっぱいです。そしてこの素晴らしいシルバーバーチの霊訓を広く世界に知ってもらうためにも、内容を体系化し、分かりやすくしていく努力もされておられるということです。それを教えていただいていることへの感謝とともにこの貴重な宝を人々へ届けるために、精いっぱい努力し続けていこうと思います。(60代女性)

今日で再生の仕組みは、本当に分かりました。今まで途中で挫折してきましたが、頭の中がスッキリしました。前世への関心は、自分のコンプレックスによるものだということになるほどと思いました。霊の世界に関心を持ってはじめはそこに行くと思いますが、そこから追及していくと、そんなことはどうでもよく、今回生まれてきた目的は、利他主義で毎日を送っていくことだということに行き当たると思います。どうそれを実践していき、倦まずたゆまず前を向いていくこと、それが大切だと思いました。それを伝えていくことも。(60代女性)

本日もまた、新たに勉強になった再生観の学習で、本を読んでいても全く理解しておらず、ただ読んでいただけということに反省しました。やはり普及会の方々がまとめてくださった内容を図解で見て聞くことで、こんなにも自分の中に入りやすく理解もできるのだと実感しました。読書会に参加できることに感謝すると同時に、日々の生活での霊主肉従の努力、利他愛の実践を頑張らなければならないと思いました。(30代女性)

再生観についての内容は、とても複雑であり、また既出版の図書には、誤訳や省略も多く、これまでシルバーバーチを学ぶ上での障害となっていた箇所でした。本日の読書会を通じてそれらの疑問点が解決し、シルバーバーチが本当に伝えたかった内容を理解することができました。それと同時に「真理の体系化」特にスピリチュアリズムの発展については「思想の体系化」が最重要であるということについて改めて深く認識した次第です。スピリチュアリズムに関しては「癒し」や「グリーフケア」にとどまるものでは決してなく、より深い真理を求めて霊主肉従の生き方をするものであり、可能な限り霊的知識を伝えてゆく必要があると考えます。読書会に参加させていただき、1年が経ちました。この1年で自分がどれほど霊的成長を遂げたか不明ですが、これからも努力してゆきたいと思います。(50代男性)


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