シルバーバーチ読書会
2016.5.7/8
今回は、「宗教の観点からみたスピリチュアリズムの全体像」と「救済の観点からみたスピリチュアリズムの全体像」という、2つの全体像を比較しながら、もう一度「スピリチュアリズムとは何か」を復習しました。そして、『シルバーバーチの教え』からシルバーバーチの言葉でスピリチュアリズムの目的やスピリチュアリストの役割を確認していきました。
「スピリチュアリズムとは何か」を端的に、そしてその本質を正しく知るには、スピリチュアリズムを始めた当人の心の内を探っていけば、その答えが見つかります。『シルバーバーチの霊訓』には、イエスや霊界の高級霊に関する記述がいたるところに見られます。そこからスピリチュアリズムを始めたイエスの思い、願いが見えてきます。イエスの心の内に入って「なぜスピリチュアリズムを始めたのか」を探ってみましょう。
一番の理由は、さまざまな悲劇に覆われた地上世界で苦しむ地球人類を救いたいという思いからでした。「物質中心主義」と「利己主義」という2つのガンから引き起こされた地上のさまざまな悲劇は、多くの地上人を今なお苦しめています。実はこの2つのガンの後ろにもっと根本的な原因がありました。それが「霊的無知」でした。その悲劇の最大の原因である「霊的無知」をなくすために霊的真理を地上にもたらそうとして起こされたのがスピリチュアリズムだったのです。
人類を救うというのは、実は宗教の役割でした。どの宗教でも「救い」ということを説いています。しかし、地上のほとんどの宗教が霊的なことが分かっていない――霊的無知な状態にあります。霊的無知から間違った教義を説き、宗教組織にとって都合のいい人工的な教義や偽りの教義を説くようになってしまいました。「間違った宗教」になってしまったのです。その間違った宗教をなくして、本来の正しい宗教――人類を救いへと導く宗教におきかえていく、これがもう一つのスピリチュアリズムの側面だったのです。
では、シルバーバーチの言葉を見ていきましょう。
宗教の教義(信条)による束縛は、地上界の悲劇の一つです。これは重い疫病よりも悪質で、肉体の病気の苦しみよりも、はるかに酷い苦痛をもたらします。なぜならそれは「魂の病」を生み出し、霊に目隠しをしてしまうからです。
地上人類は、大霊の無限の叡智が存在するにもかかわらず、いまだに教条にしがみついています。なかには教義に縛られている方が気楽だと考える人もいます。「自由」とは、自由であることのありがたさを知った人のためのものです。ここに集っている皆さんは、教義牢獄から脱したことを喜んでください。そして喜ぶだけでなく、今なお奴隷状態にある人々を解放してあげるために努力してください。
『シルバーバーチの教え』(上) P124より
(※シルバーバーチの本文引用についてはスピリチュアリズム普及会の許可を得ています。)
ここは地上の宗教の間違いを端的に表しているところです。宗教教義による束縛(霊的牢獄)は地上界の悲劇の一つだとシルバーバーチは言っています。それは「魂の病」をもたらすから。肉体の病気は死んでしまえば、その苦しみからは解放されます。しかし、霊的牢獄に閉じ込められてしまう「魂の病」は、死んでからもずっと苦しみをもたらし続けることになるのです。
そして「ここに集っている皆さん」と語りかけています。この皆さんとは、今こうして読書会やインターネットを通じてシルバーバーチの教えを学び、スピリチュアリズムの普及のために働きたいと思っている皆さんのことです。とくにこれまで長い間、間違った宗教の霊的牢獄で苦しんできた方は、スピリチュアリズムの霊的真理に出会うことで救われた、やっと本物に出会えたと思っていらっしゃるでしょう。そのことを喜んでくださいと、シルバーバーチが祝福してくれているのです。それと同時に今度は、これまでの自分たちと同じような霊的牢獄にいまだとらわれ、隷属状態にある人々を救う立場に立っていってくださいと言っています。私たち霊界のスピリチュアリズムを推進する霊団の仲間になって、地上で働く道具となってくださいと言っているのです。
私たち一人一人が、霊界のイエスの思い、シルバーバーチをはじめとする高級霊の思いをわが思いとして、スピリチュアリズムを推進する霊団の一員として働いてまいりましょう。
熊本地震の翌日、1通のメールが全国のフードバンクへ配信されました。発信元は東日本大震災の経験のあるフードバンク岩手さんからでした。全国のフードバンクでネットワークを作り、熊本への支援を行うという呼びかけでした。その日すぐに現地に入り、全国へ向けて状況報告や物資搬入の手配、行政とのやり取り等昼夜を問わず奔走してくださったフードバンクの方、今なお「続く火の国会議」に参加され、皆に現状報告をしてくださる方、各々のフードバンクが地元での支援に加え、被災地へ向けての後方支援……。彼ら、彼女らは、スピリチュアリストではありません。しかし、そこには摂理が働き、多くの霊界からの応援があることは間違いありません。私たちスピリチュアリストとしては、読書会に導かれた真意を自覚して歩む責任があると思います。私自身にも律するべきであると痛感します。霊界の道具として地上生活を生き抜く強き精神力を与えられますように祈ります。(50代女性)
スピリチュアリズムの全体像を救済の観点と宗教の観点から同時に見ることにより、また改めて内容を深く理解することができました。一人ではなかなかわかりにくい事柄でも、いろいろな観点から教えていただけてありがたいです。(40代男性)
霊的無知をなくすことで地上の悲劇をなくし、宗教の洗脳を解くことで霊的牢獄から解放する。そのために霊的真理を普及する必要があることが分かりました。今なお隷属状態にある人々に霊的真理を届けることができるよう努力したいと思います。(40代女性)
最近霊的真理を学ぶにあたり、私はなんて恵まれた環境にあるのだろうと感じます。絵に描いたような苦難の後に私に用意されたものは、私が霊的真理を伝えなくてはならないものばかりです。地上界での役割を一つずつ果たしていきたいと、今回の読書会でつくづく思いました。(50代男性)
私は、幼児洗礼を受け長年キリスト教を信仰してきました。娘が知的障害を持っているため、キリスト教での告白もできないがどうしたらいいのかと教会の人に聞いてもはっきりした答えが返ってこない。また、信仰を持たないで死んだ人はどうなるのかということを尋ねてもはっきり答えられない。こうしたところもキリスト教の大きな問題だと思います。スピリチュアリズムの霊的真理に出会い、心の平安が与えられました。(80代男性)
今日学んだ内容は宗教の弊害でしたが、まさに自分自身が歩んできた道そのものでした。それは霊的真理の価値と普及の必要性を知らしめるべく、計画的に歩まされてきたものと思います。霊訓にありましたように、「今回の地上生活を終えるまでに果たさなければならない役割」とは、霊的真理の普及活動であると確信しております。(60代男性)
救済の観点と宗教の観点両方を合わせてみたスピリチュアリズムの全体像の学習で、イエスを中心とした高級霊の人たちが何のためにこの壮大な計画を起こしたのか、どういった思いがあるのかを身近に感じた学習でした。霊界人が中心・主導となっているこの計画で、地上の私たちは手となり足となる立場にいることを改めて実感できました。霊的真理をもたらすことで、間違った教義による霊的牢獄から解放させてあげることができる、さまざまな悲劇が少しずつなくなっていく。私たち霊的知識を手にした者は、霊界人の思いを共有して道具として正しい知識をお伝えしていかねばならないと、また強く思いました。少しでも深く理解できるよう、やるべきことをコツコツと積み上げていきたいと思います。(30代女性)
スピリチュアリズムの全体像を学んで、何が本当に大切なのかがよく分かりました。シルバーバーチの霊訓を読むときに、常に全体像を頭の中に入れて読んでいきたいと思います。高級霊のよき道具となれるように、日々努力して行きたいです。(40代男性)
膨大な量の霊界通信を読んでいると、木を見て森(全体)が見えなくなります。また、最初に読んだ箇所を忘れてしまい、何となく分かっているような気になってしまいます。読書会で勉強することで、知識の整理ができて全体の理解が徐々に進んでいます。今日心に残った箇所は、P48の3行目の「今回の地上生活を終わるまでに、あなた方一人ひとりに果たさなければならない役割があることを知っていただきたいのです」というところです。常に自分に問い続けてきましたが、改めて深く考えるきっかけとなりました。(40代男性)
数百年かかるであろうと思われる真理普及のこの大計画を知った、知ることができたということの意味を改めて考えました。「あなた方一人ひとりに果たさなければならない役割がある」明確な自覚(どのような仕事)などありませんが、真理普及につながることで自分ができることをしていきたいと思います。そうすることで自分の霊的成長につながる、素晴らしい摂理です。(50代女性)
今日学んだシルバーバーチの言葉の中で、地上の宗教の間違った教義による束縛(霊的牢獄)が死んでからもずっと苦しみをもたらし続ける魂の病を生み出しているということは、何と恐ろしいことだろうかと思いました。「宗教は阿片である」といったのは確かマルクスですが、阿片も覚せい剤も恐ろしいものであっても肉体レベルのもの、魂のレベルに大変な悪影響をもたらしてしまうことの重大さを改めて認識しました。その反対の霊的真理による魂の革命とは、なんと素晴らしいものであることかと思いました。スピリチュアリストの一人として、大霊の道具としての役割を果たせるよう努力したいと思います。(50代男性)
スピリチュアリズム運動は「霊界主導の地球人類救済計画」ですが、霊界では勝利宣言をしています。この期間を短くするのは、霊的真理に気づいた私たちの活動にかかっていると思います。地上生活を終えるまでに、一人ひとりの役割がある。霊界の道具となって働くことです。霊的真理を広めるために「一人ひとりが物質第一主義の棺に打ち込む一本のクギなのです。この一本のクギになって、最後まで行きたいと思います。(60代女性)