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シルバーバーチ読書会

2014.5.17

■明日の世界に向けての進展

シルバーバーチは霊訓の中で「私の目には、ゆっくりとではありますが、大霊の摂理が地上界に具現しつつあるのが見えます。」と言っています。つまり、新しい世界が少しずつ現実化しているというのです。

さて、現実の地上の様子を見ると、シルバーバーチの言葉は本当なのだろうかと疑う人がいるかもしれません。地球上から戦争はなくならず、今この瞬間もどこかで戦禍に苦しむ人たちがいるのです。また、民族間、国家間、宗教間の争いもなくなってはいません。飢餓で死んでいく人、貧困で絶望の淵へ追いやられている人、そんな人たちが後を絶たない現在、果たして神の摂理は本当に具現化しているのでしょうか?

学習のポイントでも書きましたが、シルバーバーチの読書会が日本のいたるところで開催されるようになりました。これは神の摂理の具現化の一端といえるでしょう。また、スピリチュアリズム普及会のホームページへの訪問者数も、この10年くらいの間で右肩上がりの増加の一途です。真理を求め、神の摂理にかなった生き方を目指す人たちが、少しずつ増えているということです。

また、別の側面から見てみましょう。少し前までは、IT関係のベンチャー企業や大きな利益を生み出すアパレル関係の企業がもてはやされました。若い人たちもこぞってそうした人たちの後を追っていました。しかし、ここ数年の若い年齢層の起業家は少し違ってきています。単に金儲けのために仕事をするのではない、社会に貢献するために、地域に利益をもたらすために、貧困で苦しむ人たちを支援をするために……こうした動機で起業する若者が増えてきました。彼らは、立派な家に住んだり、高価なものを身に着けたりなど、自分たちだけ良い暮らしをしようとは思っていません。真剣に他人や社会のために事業を起こしているのです。そしてそれが喜びであり、生きがいとなっているのです。

東日本大震災の衝撃は、日本国民だけでなく世界中の人の心にも広がりました。震災直後から様々なボランティアや支援活動が行われました。これまで自ら無償で人のために働いたことのない人も、少しでも自分が役に立つならと、被災地に出かけていきました。震災から3年、復興はなかなか進まず、次第にそうした人々の思いもしぼんでいっているのではないかと嘆く声もあります。しかし、今でも被災地に入って、無償の奉仕をしようと出かけていく人はいくらでもいるのです。復興のために何かできないかと模索する人も数限りなくいるのです。マスコミでは大きく取り上げられることは少なくなりましたが、現実にはそうした人々はたくさんいます。お金で動くのではない、被災した同胞たちのために動くのだ……そうした声が聞こえてくるようです。

霊的真理は一気に広まることはありません。しかし、真理を受け入れる段階に至っていない人であっても、みな神の分霊を宿した霊的同胞です。苦しむ人を見れば「助けたい」「力になりたい」「救ってあげたい」と思うのです。平穏な日々の中で自分のことしか考えていなかった人々が、地上世界の不条理や自然災害に苦しむ人たちを見て、利他的行為をしようと思うのです。こうしたことが、徐々に増えてきています。世界的な戦争や飢餓、貧困という悲劇が続く中でも、人々の善意は少しずつ常態化してきているように思います。

地上に霊的真理が行き渡り、それが当たり前のものになるには、まだまだ数百年単位の時間が必要でしょう。しかし、人々の利他的行為はあちこちで広まり、霊的真理も少しずつ少しずつ広まってきています。シルバーバーチの言葉通り、大霊の摂理は本当に少しずつですが具現化してきているのです。


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