シルバーバーチ読書会
2014.4.19
4月の読書会の前の週の日曜日に、日本スピリチュアル・ヒーラーグループの主催する公開ヒーリングが行われました。読書会参加メンバーの中からも抽選に当たり参加された方が何名かみえました。読書会でスピリチュアル・ヒーリングについて学ぶ機会があまりなかったので、今回は公開ヒーリングを受けて、少しヒーリングの話をしました。ヒーリングの話の中でも、皆さんの関心が高いものに"ヒーラー"についての話があります。どんな人がヒーラーになれるのか、自分もヒーラーになれるのか……そうしたことを考えた方はわりと多いのではないでしょうか。
ヒーラーになるにはある種の霊能力が必要です。つまりヒーラーはある種の「霊能者」ということができるでしょう。霊能者というと、一般の人は霊視ができたり、霊とコンタクトができたり、除霊をすることができる人――こうしたイメージを持っているのではないでしょうか。そして自分は霊が見える、自分は霊の声を聴ける、だから霊界とのコンタクトが可能だからヒーラーとしてふさわしいのではないかと思う人も多いのです。中には、自分が霊媒体質で憑依によって苦しんだ経験があるから、ヒーラーになって同じような人を救いたいという人もいます。
さて、ここで少し整理をしていきましょう。今「霊能者」「霊視」「除霊」「霊媒体質」といった言葉が出てきました。実はこうした霊能力に関する知識は皆さん曖昧で、間違った理解をしている人が多いのです。霊能力と霊能者に関してはスピリチュアリズム普及会第3ホームページ「スピリチュアリズムの心霊現象論 第5部 霊能力と霊能者」⇒で詳しい説明がなされています。ここでは簡単にまとめておきたいと思います。
霊能者とは……霊能力を持った人
霊能力とは……霊体に備わっている能力
こう書くと、霊能者とは特別な人のように思えますが、実は人間は誰もが「潜在的霊能者」なのです。私たち人間はみな霊体を持っていますから、当然その霊体に備わった霊能力があるということなのです。ただ、この地上生活でその霊体に備わった「霊能力」を顕在化させやすい人とそうでない人がいるということなのです。そこで霊能力を顕在化させやすい人を「霊能者」ということになるわけです。
霊能者とは……霊能力を顕在化させている人
ということになります。そして霊能者としての人生を送るということは、再生前に自ら決めてきているのです。「霊的成長のため」「カルマの清算のため」というのがその理由で再生人生を霊能者として生きようと決めてくるのです。地上生活で霊能力を持つということは、多くの誘惑・試練と対峙することになります。その中での苦しみや葛藤を乗り越えることで、カルマを清算し、霊的成長をなしていくことになるのです。
さて、そうした霊能者には特殊な身体条件があります。「霊能体質・霊媒体質」と言われるものです。これは大量の霊的エネルギーを霊体から肉体に移動させることができる身体状態のことです。こうした霊能体質・霊媒体質の人は肉体に流れ込む霊的エネルギーの量が多いだけでなく、身体から放射する"オーラ"の量も多いのです。特に「霊媒体質者」はきわめて多くのオーラを発しているため、霊界の霊を引き寄せることになるのです。霊媒体質者が低級霊の憑依の対象になるのはそのためです。
*スピリチュアリズム普及会第3ホームページ 「スピリチュアリズムの心霊現象論 第5部 霊能力と霊能者 (1)霊能力と霊能者について 3)霊能者としての特殊な身体条件」より引用(図の掲載についてはスピリチュアリズム普及会より許可を得ています。)
上図でまとめたように、ヒーラーになるにはそれにふさわしい素質を持つ必要があります。そしてスピリット・ヒーリングでは、その上に霊界の霊医がそのヒーラーを使いたいと思わなければ使ってもらえません。どれだけ「自分はスピリット・ヒーラーです」と言ったところで、霊医が認めるような内容を備えていなければスピリット・ヒーラーにはなれません。
また、霊媒体質の人がその能力を生かすには、大変な苦労が必要になります。霊媒体質の人は極めて大量のオーラを発しているがゆえに、いつも霊を引き寄せてしまいます。自分の心境が低ければ低級霊が自然と寄ってきてしまうのです。そして時として憑依されるといったことも起きてきます。そうした危険といつも隣り合わせでいることを、霊媒体質者の人は自覚しておかなければなりません。
ところが、こうした霊媒体質の人にかぎって「自分は特別だ」と思ってしまいがちなのです。低級霊によってそそのかされていることがわからず、「自分にはヒーラーになって人を救う使命があるのだ」「自分が除霊をして人々を救うんだ」と思い込んでしまうことが往々にしてあるのです。しかし、正しい霊的知識もなく、霊的自己コントロールもままならない中でヒーリングや除霊などしようとすれば、低級霊の餌食になるのは目に見えています。ですから霊媒体質の人は、ヒーラーになろうとか除霊をしようなどとは思わない方がいいということです。正しい霊的知識を身につけ、霊的自己コントロール力を持つように努力することが何より大切です。こうした努力が必要という点では、他の霊能力素質者でも同じです。
世の中には霊能開発や潜在能力開発のセミナーといった類のものがいたるところで開かれています。自分自身を啓発し、高めるためと言えば聞こえはよいのですが、その多くは自己顕示欲と虚栄心をあおるだけの集まりです。こうしたところに高級霊が働きかけることは決してありません。反対に低級霊がうようよと集まって獲物を探しているのです。
ヒーリングができる、霊媒になれる、テレパシーが扱える……こうした能力が本当に生かされるのは、霊能力の素質をもった人が順調に霊的成長していって、自然と霊能力が発現する時期を迎えたときなのです。「ヒーラーになりたい」と思う心の奥底には、人よりも自分は優れた存在になりたい、人に認められたいという気持ちが潜んでいるものです。ですから、ヒーラーになることを目指すのではなく、人のために役に立ちたいと心から願って、利他愛の実践に励むことです。霊的真理を深く学び、霊的自己コントロールをして、人のために働く奉仕の人生を送ろうとしていくことが重要なのです。そうした生活を送る中で、必要があればもっている霊能力を生かす日が来るものです。
霊媒体質の人は、人ごみに入れば頭が痛くなったり、霊の作用を頻繁に受けたり、苦しいことが多いことと思います。だからこそ低級霊を相手にしているにも関わらず、自分は特殊だと思い込みたくなるということもあるでしょう。しかしそうした誘惑に負けず、真理に沿わせる努力をすることで、自らのカルマが切れて、霊的成長の道が開けてくることを忘れないでください。「霊媒体質」とは、霊的成長のために自らが選んできた道であるという事実を思い起こしていただきたいと思います。