学習のポイントと感想

「シルバーバーチ読書会」

2017.9.9/10

スピリチュアリズムの思想体系1 死後世界観
 ・他界観補足――シルバーバーチの他界観に至るまでのさまざまな他界観
 ・死の直後~霊界に関するシルバーバーチの言葉(参加者の発表)

2か月ぶりの読書会です。
今月は他界観の補足を学習しました。キリスト教の他界観からシルバーバーチの他界観に至るまで、時代の流れにそって、それぞれの他界観の特徴を見てきました。こうした各時代の他界観と比較することで、シルバーバーチの他界観がいかに優れているかを再確認できたと思います。
また後半には、読書会がお休みの夏の間に各自が調べてきた、シルバーバーチの言葉を発表してもらいました。「死の直後」から「幽界・霊界」に至るまでのさまざまなプロセスについて、関連するシルバーバーチの言葉を調べてくるという課題学習の成果の発表です。一人ひとりが真剣にシルバーバーチの言葉と向き合って、これまでとは違った発見や感動があったものと思います。

●他界観の補足――キリスト教の他界観からシルバーバーチの他界観に至るまで

・キリスト教の他界観
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・ダンテの『神曲』の他界観
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・スウェーデンボルグの他界観
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(神智学の他界観)
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・マイヤースの他界観
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・シルバーバーチの他界観

キリスト教の他界観は、「人間は死んだら天国に行くか地獄に堕ちる」という2分的な他界観です。中世ヨーロッパでは、死んで天国に行けるのは、敬虔なキリスト教徒だけとされていました。異教徒や大きな罪を犯した者はストレートに地獄へ行きます。こうした「天国行き」「地獄行き」が決定するのは"終末"の時です。"終末"がやってくると、それまでに死んで墓の中にいた死者も"復活"し、全ての人間がイエスによる"最期の審判"を受け、天国行きか地獄行きが決まるとしています。そして死後の世界は固定していて、いったん行った死後の世界から移動をすることはありません。キリスト教の2分的他界観は、この後7世紀に登場するイスラム教にも引き継がれています。こうした2分的他界観は、世界中に見られる地球上でもっともオーソドックスな他界観と言えます。

14世紀に入り中世キリスト教社会を背景に、死後の世界について書かれた叙事詩がダンテ『神曲』です。ダンテは自らの作品『神曲』の中で"天国""煉獄""地獄"について書いています。その中には、当時のキリスト教会を批判した内容もうかがえますが、本質的にはキリスト教の他界観と変わりません。ダンテは『神曲』の中でキリスト教の他界観をより詳細に文学的に表しました。

その後、17世紀後半にスウェーデンボルグによる「他界観の革命」が起こります。スウェーデンボルグは、自分自身が幽体離脱をして見聞してきた死後の世界の様子を、"霊界探訪記"として著しました。その内容は、後のスピリチュアリズムとも共通する部分も多く、当時としては革新的なものでした。スウェーデンボルグはそれを新しい神学として説きましたが、キリスト教会からは異端視されることになりました。

そして、19世紀に入り大きく他界観がかわります。スピリチュアリズムの登場です。死後の世界である霊界からの霊界通信によって、徐々に霊界の実相が明らかにされるようになりました。しかし、同じころヘレナ・P・ブラヴァッキーによって起こされた「(近代)神智学」の影響もあり、スピリチュアリズム内部には大きな混乱がありました。

スピリチュアリズムの他界観の中で、大きな節目となるのはマイヤースの他界観です。マイヤースは、類魂による再生説を説きました。これはシルバーバーチの他界観と共通する画期的な内容です。しかし、マイヤースは死後の世界は6つであるとしていて、「死後の世界は無数の界層からなるたった一つの世界である」というシルバーバーチの見解とは異なっています。(*シルバーバーチの説く無数の界層があるという他界観が事実です。詳しくは6月⇒7月の学習のポイント⇒を参考にしてください。)

シルバーバーチの説く他界観は唯一正しいと言える他界観です。しかし、スピリチュアリストと自称する人の中には、現在でも「死後の世界は7つである」などと言っている人がいます。シルバーバーチの霊訓の中にこんなところがあります。

──この世を去ったあとに辿る七つの界層についてご説明願いませんか。一界一界どういう過程をたどるのか、また各界がどういう仕事をするのか、大ざっぱで結構ですが……

「まず最初にお断りしますが、私はその〝七つの界〟とやらを知りません。第一から第七まで番号の付いた界というものを私は知りません。私が知っているのは、たった一つの界があって、それが無限の階梯をなしているということです。霊性が高まれば、自動的に次の境涯へと進化しています。そういう過程が永遠に続くのです。なぜなら完全は永遠の時を要するからです。

ハート出版『古代霊シルバーバーチの最後の啓示』2章 二人のドリスより

スピリチュアリストであっても、正しい死後の世界の知識を持っていないことがよく分かります。今こうして『シルバーバーチの霊訓』を手にして、死後の世界の詳しい様子を知ることができる私たちは本当に幸せです。

参加者の感想

シルバーバーチの他界観は、至極当たり前に思えますが、もし私が宗教に熱心な国に生まれていたら、もし私がシルバーバーチの霊言がおろされていない時代に生まれていたら、間違った他界観で霊的成長を意識することなく死を迎えていたはずです。この世には、間違った知識で死ぬのが怖い人が大勢います。一人でも多くの人や霊に、正しい知識を伝えていきたいです。(40代女性)

どの宗教も一部は正しい面を持っていますが、間違っている内容が多いことで、世界中が混乱しているのが分かります。我々はシルバーバーチを知り、その教えを基にして判断していますが、やはりどう考えてみても大霊の摂理を元として生きてゆくのが正しいと思わざるを得ません。スウェーデンボルグ~神智学~マイヤース、そしてシルバーバーチと、時代が進むにつれて真実が表れてくるのがよく理解できました。(70代男性)

今日はシルバーバーチの他界観が伝えられるまでの宗教における他界観の流れを学びました。時系列でみるとよく分かり、シルバーバーチの教え(地獄なし、死後は無数の界層、死後は進化向上すること、再生があること)が受け入れられるように少しずつ地上にその土台となるものを伝えてきたと感じました。死後どうなるかという正しい知識をもっていない人が多く、数百年前に考え出された他界観を信じている者がほとんどです。少しずつではありますが、正しい知識を伝えていきたいと思いました。(40代女性)

今日はキリスト教から20世紀の事実の他界観であるシルバーバーチまでの"他界観"を比較し、シルバーバーチの他界観こそ本物だと感じることのできる内容でした。しかし、地球上の75億のほとんどの人が、未だシルバーバーチの他界観を知らず、キリスト教(イスラム教)が大半を占めていることを考えると、地球が下から2番目の星であるということが理解できると感じます。霊的真理を知った者として、本当に、日々正しい死後の世界を伝えていかなくてはいけないと意識し、努力、実践しなくては……と、また霊的力をいただきました。(50代女性)

これといった宗教を信仰してきたわけではなかった私の場合、真理はスムーズに入ってきました。が、ある一定の宗教下で育ってきたり、学んできた人にとっては、信じてきたものが実は間違いであったことを認める怖さがあるのかもしれません。現在の若い世代は比較的霊的なものの実在を素直に受け入れられるように感じますが、そこから次の段階に進むことになっていくのでしょう。補足的に他宗教のことの知識を持つことで、明確な間違いの指摘や摂理の中にある事実を伝える道具の役割を果たすことが可能になっていくと思います。今の自身に決して満足することなく、一歩でも半歩でも前に進めるように努力をしていきたいと思います。知識を得ることでさらに武装して、道具としての幅が広がるようにしていければと考えます。(50代女性)

地上のさまざまな他界観を改めて知りました。私自身も真理を知るまでは、天国に行けることを意識して動いていたこともありました。「お天道様は見ている」と思うと悪いことをして罪悪感を感じたりもしましたが、それで良心で意識していたのかなと思いました。しかし、正しい他界観を知ることで、何倍も善を意識して霊的成長できるということが分かった私たちは、本当に幸せな人生を送ることができると思います。(30代女性)

シルバーバーチの教えに出会えて、死んだらどうなるのかをはっきり知ることができてよかったです。それまでは、天国と地獄、または浄土と地獄へと振り分けられて行かされる死の怖さ、死後の不安があって怖かったと思います。今も死んだらどうなるのかを知らずに生きている人たちがお気の毒です。知り合いにそれとなく話すのですが、まだ受け入れてもらえる時が来ていないのを知って、陰から「一刻も早く時期が来て霊的真理を受け入れられますように」と祈っております。(60代女性)

幽界からの通信を読んでみて、それぞれ言っていることが違うので、幽界は自分の心が反映される世界であることが分かります。そして私たちは、霊訓により正しい死後の世界観を知っているので霊的成長しようという気が湧いてきます。でも今日学んだような間違った他界観を教えられていたら、特に一度地獄に堕ちたら永遠に地獄に堕ちたままなんて言うことを言われたら、霊的成長しようと思えなくなってしまいます。間違った死後世界観を抱いてしまうと、霊的成長が阻害されてしまうと思うので、正しい死後世界観を知ることはとても重要だと思います。(20代女性)

今月はシルバーバーチの他界観の復習と、キリスト教→ダンテの『神曲』→スウェーデンボルグ→神智学→マイヤースという時代の流れに沿ってそれぞれの他界観を確認することで、人類の霊的成長に合わせたシルバーバーチに至るまでの他界観・死後世界観の移り変わりをよく理解することができました。人類・宗教の霊的無知による多くの間違った死生観・死後世界観(他界観)が地上人類を迷わせ、霊的成長を妨げてきた中で、ようやくシルバーバーチに至り、人類史上初めて最も正しく、最も洗練された他界観が示されました。今、それを他の人々に先駆けて真っ先に手にすることができたということは、本当に感動的であり、改めて感謝の気持ちが湧いてきました。同時にやはりこうした真理を次の時期の来た方に正しく伝える霊界の純粋な道具として使っていただけるよう、より一層真理の正しい理解に基づく正しい実践をしていきたいと新たな決意が生まれました。(30代女性)

霊的真理を知り、地上世界から見る狭い視野からの死後世界観はおかしく感じるものがありました。そして人間の恐怖をあおるものも多く、現代の多くの人たちが"死"に対して「悲しむもの」「恐れるもの」「さけるべきもの」という原因を作っていることを改めて認識しました。シルバーバーチの正しい死後世界観を学ぶ私たちは、死から霊界へ至る詳しいプロセスを知ることができました。人類の長年の死に対する問に答えられるものを私たちは手にしているという恩恵を受けた感謝と、死は本当にこんなに素晴らしいものだということを伝えていかねばならない立場であることの自覚を強くすることができました。(30代女性)

キリスト教や他の宗教等々の他界観と比較し、シルバーバーチの他界観を学ぶことができる、恵まれたこの環境を与えていただいたことに、心より感謝します。今私たちが歩んでいる地上生活が霊界への準備であることを思うと、霊的真理をしっかりと理解し、地上的思い煩いに振り回されないようにして、日々の生活の中で霊界のよき働きを受け止められる自分自身となりたいと思います。(60代女性)

さまざまな他界観の違いを学びましたが、並べてみて改めて人類の進化・理解力とともに他界観も進化をしていることがよく分かりました。理解力がないため人間の想像力でつくりあげた他界観や、霊能力がありながら野心や利己心に負け、故意につくりあげた他界観などがありました。今、ようやく霊界側の計画による高級霊からの教えにより、正しい他界観を知ることができるようになりました。人類が今よりも進化すれば、今手にしているものよりももっと詳細な他界観を知る日がくるのでしょう。人類が段階を一つ上れば、高級霊の方たちが一つ上の段で待っていてくれるのでしょう。(50代女性)

キリスト教(イスラム教)の他界観からシルバーバーチの他界観まで、それぞれの特徴・違いについて学びました。人類が間違いをおかしながらも、死後の世界について求め続けてきて、ようやく正しい他界観、シルバーバーチの他界観までたどり着いた、壮大な歴史の流れに圧倒されました。そしてシルバーバーチの他界観を含めて、霊的真理を手にしているということが、どれほどありがたいことであるか、ひしひしと感じました。と同時に、これを時期の来た人に伝えていくことの使命・責任を引き受けていくことのできる喜び・幸せも感じます。(50代男性)


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